「ダイレクト型保険」という言葉を耳にする機会は多いですが、それが具体的にどのような仕組みなのか、しっかりと理解している方は意外と少ないかもしれません。
保険といえば生命保険や火災保険などが有名ですが、実は『ダイレクト型保険』や『代理店型保険』という契約形式による種類分けも存在しています。
また、『共済保険』という言葉も、ダイレクト型保険や代理店型保険と並びよく耳にすると思います。
そこで本記事では、ダイレクト型保険・代理店型保険・共済保険とは何か?
また、それぞれのメリット・デメリットや、「何を選ぶべきか」について、わかりやすく解説いたします。
忙しい人はこちら
ダイレクト型保険とは?
ここでは、『ダイレクト型保険』の概要や特徴を解説いたします。
ダイレクト型保険は、保険会社が加入者と直接契約を行うスタイルであり、保険代理店を経由しません。
ネット完結型の保険もダイレクト型保険の一種にあたります。
保険代理店が契約の媒介などをしてはいけないため、加入者自身で申込手続きや問い合わせを行うことが基本的な流れです。
ダイレクト型の代表的な保険
ダイレクト型保険は、さまざまな保険会社が取り扱っており、生命保険・自動車保険・火災保険など、幅広い分野で見かけます。
以下に代表的な保険をいくつかご紹介いたします。
インターネットで見積もりから契約手続きまで完結できるタイプです。
健康に関する告知やプラン選択もすべてオンラインで行えるため、忙しい方でもスキマ時間に加入しやすいのが特徴です。
●自動車保険(例:チューリッヒ、自動車保険のインターネット申込)
自動車保険でもダイレクト型は多く存在します。
主にオンラインで契約することで、代理店手数料がカットされたリーズナブルな保険料が魅力です。
事故対応などは電話やチャットでサポートする会社が増えています。
●火災保険(例:日新火災海上株式会社「お家ドクター火災保険Web」)
火災保険のダイレクト型では、物件の情報や建物構造などを入力するだけで、インターネット上で手軽に保険料のシミュレーションを行い、そのまま契約手続きを完了できるケースがあります。
●ペット保険
病院の診療費用をカバーするペット保険も、近年はネット完結型が増えています。
スマートフォンやパソコンから申込を行えるため、飼い主の方にとって利便性が高いでしょう。
●海外旅行保険
海外へ渡航するときに必要な補償を、ネット申し込みで安く提供するダイレクト型保険も多数存在します。
出発日ギリギリでも申し込める点が好評です。
ダイレクト型保険のメリット
ダイレクト型保険の最大のメリットは、保険代理店への手数料が保険料率(付加保険料率)の中に含まれないため、代理店型保険に比べて保険料が抑えられやすい点です。
通常、保険会社から保険代理店へ支払われる契約報酬が、ダイレクト型では不要になります。
さらに、申し込みの自由度が高いのも特徴といえます。
ネット完結型ならば、深夜や仕事の休憩時間など、時間を気にせず自分のペースで契約できます。
自由設計型の場合でも、保険代理店の意見を気にせず、自分自身が必要と感じる補償内容や保険金額を設計しやすいです。
ダイレクト型保険のデメリット
ダイレクト型保険のデメリットとしては、保険代理店のように間にアドバイザーが入らないので、加入前にある程度の保険知識が必要になることが挙げられます。
疑問点や不明点があるときは、保険会社に問い合わせをしたり、ネットで情報収集をしたりと、解決までに時間と手間がかかる場合があります。
見積もりを複数社からとりたい場合には、各社のサイトにアクセスして、一社ずつ見積もりフォームを入力しなければなりません。
代理店型のように、まとめて見積もりを出してもらえる仕組みがないため、検討にはやや根気が必要です。
代理店型保険とは?
次に、『代理店型保険』について解説いたします。
こちらは、保険代理店が保険の紹介や見積もり作成、契約の仲介、さらには加入後のアフターフォローまで対応してくれるのが大きな特徴です。
代理店型の代表的な保険
代理店型保険にも、生命保険・自動車保険・火災保険など多彩な商品があります。
代表的な保険の例を挙げてみましょう。
保険代理店がプランをわかりやすく比較してくれるため、加入者のライフステージに合わせた商品を選びやすいです。
●自動車保険(例:三井住友海上、東京海上日動など)
事故対応の際、代理店スタッフがサポートや書類作成を代行してくれる場合があります。
状況によっては、事故現場にも駆けつけてくれる代理店もあるので安心感が高いです。
●火災保険
火災保険も代理店型の大手商品が多く存在します。
建物の構造やオプション補償についても相談しながら決めたい方には、代理店型が向いています。
●傷害保険
日常生活やレジャーでのケガを補償する保険です。
各社によって補償内容が大きく異なるため、代理店で複数商品を一度に見比べられるメリットがあります。
●法人向け保険
企業が加入する火災保険や賠償責任保険、役員向け保険など、代理店を通して細かいリスクコンサルティングを受けながら契約するケースが増えています。
代理店型保険のメリット
代理店型保険のメリットは、なんといっても専門知識を持ったプロと対面、もしくは電話などで直接相談しながら保険を選べる点です。
保険業界特有の料率や、保険会社ごとに異なる商品特性、さらには各保険商品のデメリットまで教えてくれることがあります。
複数社の相見積もりを一度に用意してくれるのも便利です。
加入後のアフターフォローについても、事故発生時に必要な書類の案内や保険会社とのやりとりを代行してくれるなど、手厚いサポートを行う保険代理店も存在します。
加入者の状況や要望に合わせて、より適切な補償内容を一緒に考えてくれるのは大きな安心材料といえるでしょう。
代理店型保険のデメリット
代理店型保険は、ダイレクト型保険に比べて保険料が高い傾向にあります。
これは、保険会社が支払う代理店手数料が保険料に上乗せされる仕組み(付加保険料率)があるためです。
また、保険代理店の数は非常に多く、サービスの質やスタッフとの相性が合わない場合もあります。
保険料は同じ商品であればどの代理店から加入しても基本的に同じですが、自由設計型や特約の付け方によって補償内容や保険料が変化することがあります。
そのため、相談する代理店が加入者に寄り添い、適切な補償を提案してくれるかどうかが重要です。
↓保険代理店について、こちらの記事でも詳しく解説しています。

共済保険とは?
ここでは、ダイレクト型保険や代理店型保険と並び、よく耳にする『共済保険』について解説いたします。
共済保険は、組合などの団体に加入している人が互いに助け合う目的で運営する仕組みが中心です。
保険会社とは異なる運用形態を持つことが多く、主に組合員向けの割安な掛金や簡易的な補償が特徴です。
共済保険の代表的な保険
農業協同組合(JA)が取り扱う共済です。
生命共済、自動車共済、建物更生共済など多岐にわたります。
●こくみん共済(全労済)
全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会)が取り扱う共済。
手頃な掛金でシンプルな補償を得られるのが魅力です。
●コープ共済
生活協同組合(コープ)が運営する共済です。
加入資格がある組合員は、自宅や家族をカバーできるプランを選べます。
●学生総合共済
学生を対象に、ケガや病気、賠償責任などを補償する共済も存在します。
大学生協などで扱われています。
共済保険のメリット
共済保険は組合員同士の助け合いを基本とした運営方針のため、営利目的の保険会社と比べると掛金がリーズナブルに設定されている場合が多いです。
また、加入手続きがシンプルで、必要な補償を最低限押さえられる点も魅力といえます。
地域の生活協同組合やJAなど、身近な窓口で相談できることもあります。
共済保険のデメリット
共済保険は補償内容がシンプルになりがちな反面、保障範囲が限定的であったり、加入条件に組合員資格が必要だったりする点がデメリットです。
さらに、特定の職域や地域に住んでいないと加入できない場合もあります。
手厚い補償を望む場合は、保険会社の商品や代理店を通じた複数提案と比較しながら検討することが望ましいでしょう。
↓共済保険について、こちらの記事でも詳しく解説しています。

保険形態についてまとめ
ダイレクト型保険は保険会社と直接契約し、保険料が比較的安い反面、商品知識や見積もり比較の手間がかかりやすいという特徴があります。
一方、代理店型保険は専門的なアドバイスや複数社の相見積もりが得られるメリットがあるものの、保険料が高めになりがちです。
さらに、共済保険という第三の選択肢もあり、リーズナブルな掛金で組合員同士の助け合いを基盤にした保険を選ぶことができます。
保険を選ぶ際は、それぞれの保険の仕組みや手厚いサポートの有無、保険料などを総合的に検討することが大切です。
以下の表に、ダイレクト型、代理店型、共済保険の比較をまとめましたので、保険選びの参考にしてみてください。
| 保険の種類 | 特徴 | サポート | 手続きの簡便さ |
|---|---|---|---|
| ダイレクト型 | 保険会社と直接契約 ネット完結も多い |
少なめ | オンラインで いつでも申し込み可能 |
| 代理店型 | 保険代理店が仲介 アドバイスが受けられる |
手厚い | 対面・電話での 相談が中心 |
| 共済保険 | 組合員の助け合い コストが抑えられやすい |
中程度 (窓口対応や電話相談など) |
組合加入が必要 比較的シンプルな契約 |
これらの保険はいずれも一長一短があり、ライフスタイルや家族構成、リスクに対する考え方によって向き不向きがあります。
保険を選ぶ際は、もし不明点や不安がある場合には、専門家や各保険会社、保険代理店などに相談し、納得してから契約されることをおすすめいたします。





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