液状化とは、地震の強い揺れによって地盤中の砂と水が混ざり合い、本来は固かった地面が一時的に泥のような状態になってしまう現象です。
液状化によって地盤が沈下したり、家が傾いたりすると、修理費は数百万円単位になることもあります。
「液状化でも地震保険は使えるの?」と疑問に感じる方も多いかと思いますので、今回は補償の仕組みから自治体の支援まで、わかりやすく解説します。
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液状化は地震保険で補償される?
液状化は、正式には「地震による地盤の液状化現象」として地震保険の対象になります。
つまり、液状化が原因で建物や家財に損害が出た場合は、地震の一種とみなされて補償の対象になる可能性が高いです。
ただし、地震保険は「損害の程度」によって支払われる金額が決まる仕組みなので、被害が軽いと保険金が満額出ないこともあります。
地震保険の公式ルール(要点だけ)
地震保険では、建物・家財それぞれに対して損害認定が行われ、「全損・大半損・小半損・一部損」の4区分で支払額が決まります。
液状化による損害は、一般的に次のような状態が対象です。
- 建物が傾いた
- 不同沈下(家の一部が沈む)
- 基礎に亀裂が入った
- 地盤が沈下して建物が変形した
- 液状化によって外構・塀に損害が出た
上記の傾きに関しては、実は傾いた角度による損害認定があります。
地震等を原因とする液状化による損害認定基準(木造建物、共同住宅を除く鉄骨造建物) 損害の程度 「地震等」を原因とする地盤液状化による損害 支払われる保険金 傾斜 最大沈下量 全損 1.7/100(約1°)を超える場合 30㎝を超える場合 地震保険金額の100%
(時価額が限度)大半損 1.4/100(約0.8°)を超え、
1.7/100(約1°)以下の場合20㎝を超え、
30㎝以下の場合地震保険金額の60%
(時価額の60%が限度)小半損 0.9/100(約0.5°)を超え、
1.4/100(約0.8°)以下の場合15㎝を超え、
20㎝以下の場合地震保険金額の30%
(時価額の30%が限度)一部損 0.4/100(約0.2°)を超え、
0.9/100(約0.5°)以下の場合10㎝を超え、
15㎝以下の場合地震保険金額の5%
(時価額の5%が限度)
大半損だと判断された場合、家が壊れていなくても地震保険金の100%が受け取れます。
ただし、地震保険の保険金支払い上限は火災保険の保険金額の30~50%、なおかつ時価額までとなっています。
家の立て直しのためではなく、被災後の復興を支援することが目的の制度なので、傾きを直す費用をすべて地震保険で賄うことは難しいかもしれません。

実際にある液状化の被害と保険の認定例
液状化の被害は、見た目以上に建物の構造へダメージを与えます。ここでは実際にあるケースを紹介します。
家がわずかに傾いたケース
地震後、家の床が「なんとなく傾いている?」と気づき、調査したところ液状化による不同沈下が発覚。
調査を行い損害認定【全損・大半損・小半損・一部損】のいずれかに該当した場合、地震保険から保険金が支払われます。
ただし、地震保険金では修復費を全部まかなえないケースも多く、実際に数十万〜百万円以上の自費負担が必要だったという事例もあります。
敷地内の地割れ・外構破損
液状化でブロック塀や駐車場が大きく沈下したり、地割れで外構が壊れてしまうケースもあります。
外構は建物扱いに含まれる場合と含まれない場合があるため、契約内容の確認が重要です。
給排水管の破損
地盤沈下で給水管や排水管が折れてしまい、漏水が発生するケースもあります。
建物本体に被害が及んだと判断される場合は、地震保険の認定対象になりやすいポイントです。
自治体による液状化対策支援制度
液状化の修復費用は個人負担が大きいため、多くの自治体では液状化対策の補助金や支援制度を設けています。
地域によって制度名や対象が違うため、ここでは代表的なものを紹介します。
地盤沈下・液状化対策補助金
自治体によっては、液状化の被害を受けた住宅の「基礎補強・地盤安定化工事」に対して補助金を出しているケースがあります。
- 薬液注入工法による地盤安定化
- 沈下した基礎の持ち上げ(アンダーピニング工法など)
- 液状化防止のための地盤改良
液状化関係の補助金は、地震災害を経験した地域で特に導入が速い傾向があります。
過去自宅の周辺や同じ市町村・都道府県で液状化による被害が起きたという事例がある場合は、今のうちに所属する自治体がどのような支援をしているのかチェックしておくと安心です。
「(住んでいるところ) 液状化 補助金」と検索してみてください。
災害救助法の適用地域での支援
大規模な地震で災害救助法が適用されると、住宅の応急修理制度が使えることがあります。
応急修理制度は、市町村が上限額の範囲で修繕費を負担する仕組みです。
参考リンク:石川県|住宅の応急修理について(災害救助法:令和6年(2024年)能登半島地震)
詳細や金額、支払い要件などは市町村によって違いますので、被害にあった際はこまめに情報をチェックしましょう。
地震被災者生活再建支援制度
地盤の沈下や建物の傾きが大きく、住むことが困難なレベルの場合、生活再建支援金の対象になる可能性があります。
家屋の被害認定(全壊・大規模半壊など)によって金額が変わります。
地震保険+自治体支援を組み合わせるのが現実的
液状化は「地盤への被害が中心」になりやすく、地震保険だけでは十分な補修ができないケースが多いです。 そのため、次の組み合わせが重要になります。
- 地震保険で建物損害をカバー
- 自治体の液状化対策補助金を活用
- 場合によっては生活再建支援制度を併用
複数の制度を組み合わせることで、自己負担を大幅に減らせる可能性があります。
まとめ
液状化は地震保険の対象になるものの、地盤そのものの修復は補償外のため、保険金だけではまかないきれないケースもあります。
建物が傾いた、床が沈んだ、配管が破損したなど、液状化が疑われる場合は早めに保険会社と自治体に相談してください。
地震保険+自治体支援を上手に使うことで、修理費の負担を大きく減らすことができます。




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