多くの方がもしもの病気に備えて加入されている医療保険。
その中でも、「三大疾病一時金特約」は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中といった重篤な病気に罹患した際に一時金が受け取れる心強い保障です。
しかし「三大疾病一時金特約」は、実は保険会社によって支払い条件が大きく異なる場合があることをご存知でしょうか?
今回は保険代理店の視点で、支払い条件の違いと確認ポイントを、具体例とチェックリストで分かりやすく解説します。
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三大疾病とは? 医療保険の「一時金特約」の仕組み
まず、「三大疾病」とは、以下の3つの病気の総称です。
- がん(悪性新生物)
- 急性心筋梗塞
- 脳卒中
中でも脳卒中は、脳梗塞・くも膜下出血・脳内出血の総称で、似た病名でも「一過性脳虚血発作(TIA)」や単なる脳動脈瘤の指摘などは対象外とする商品が多い点に注意が必要です。
心疾患・脳血管疾患まで広げて支払う新タイプもあり、商品名だけで判断せず定義を確認しましょう。
診断書と“コード”の誤解を正す
保険金の判断は、医師の診断書や検査所見(画像、病理、心電図等)など「所定の書類」で行われます。
診断書に病名コード(ICD分類など)が記載されることもありますが、コードの有無や一文字だけ(例:「C」)で自動的に支払可否が決まるわけではありません。
約款で定める「支払事由(診断確定の定義・検査要件・所定の状態)」の充足が鍵です。
がん一時金に多い「待機期間(免責期間)」
がん(悪性新生物)の診断一時金には、契約から90日(または3か月)などの待機期間が設けられているのが一般的です。
この期間中に診断されたがんは対象外となるため、乗り換え時や見直し時は空白期間に注意してください。
上皮内新生物(上皮内がん)の扱いは「同額」「一部の割合で支払い」「対象外」の3パターンがあり、商品差が非常に大きい領域です。
医療保険の「三大疾病一時金」は名称が同じでも“支払い条件”がちがう
医療保険の「三大疾病一時金」は、名称が同じでも“支払い条件”が全然ちがいます。
診断だけで支払われる商品もあれば、手術や一定日数の入院・後遺症などを要件にしているものもあります。
実際に起きた事例:突如発症した脳の病、しかし手術はなし…その時保険は?
とある芸人さんは、突然の脳梗塞とくも膜下出血で救急搬送。
幸いにも、発症後すぐに適切な処置が行われたことで手術は不要で、約1週間の入院で退院することができました。
一見すると、このような重大な病気の診断を受けた場合、医療保険の「三大疾病一時金特約」から給付金が支払われるのは当然のように思えます。
しかし実際には、この“手術なし・短期入院”という点が、保険金の支払い可否を大きく左右する結果となったのです。
家禄堂『保険得々チャンネル』の関係者が、国内の主要な保険会社約25社を対象に調査を行ったところ、次のような結果が明らかになりました。
- 13社(全体の半数以上):今回のケースでは支払い対象外と判断
- 12社(約半数):今回のケースでも支払い対象と判断
この結果は、同じ「三大疾病一時金特約」という名称であっても、保険会社ごとに支払い条件が大きく異なることを端的に示しています。
特に以下のような条件設定がある場合は注意が必要です。
- 手術が必須:外科的手術(開頭手術やカテーテル治療など)を行わなければ給付金が支払われない。
- 一定期間以上の入院が必須:例として「20日以上の入院」や「60日以上の入院」など、比較的長期間の入院を条件としている。
多くの契約者は「三大疾病と診断されたら自動的に一時金が出る」と思い込みがちですが、実際にはこのように細かい条件を満たさないと給付が受けられない場合があります。
契約している保険の約款や「ご契約のしおり」を事前に確認し、自分の特約がどの条件型に該当するのか把握しておくことが大切です。
あなたの医療保険は大丈夫?今すぐチェックしておきたいポイント
病気やケガは突然訪れます。
もしもの時に「給付が受けられると思っていたのに、実は条件を満たしていなかった」という事態を避けるためには、元気なうちにご自身の医療保険の契約内容を確認しておくことがとても大切です。
特に「三大疾病一時金特約」のような大きな給付を伴う特約は、名称が同じでも保険会社ごとに支払い条件が異なる場合があります。
ここでは、最低限押さえておきたい確認方法をご紹介します。
1. 保険証券で特約の有無を確認する
まずはお手元の保険証券や契約書類を取り出し、ご自身の契約に「三大疾病一時金特約」またはそれに類似する名称の特約が付帯しているかを確認しましょう。
似たような名称でも内容が異なる場合があるため、「三大疾病」「特定疾病」「重大疾病」など、言い回しにも注目してください。
あわせて、特約の支払事由や給付条件が簡単にまとめられた「ご契約のしおり・約款」も手元に準備しておくと、後の確認がスムーズです。
2. 保険会社に直接問い合わせる
特約が付いていることが分かったら、次は加入している保険会社へ直接問い合わせましょう。
その際は、漠然と「この特約は使えますか?」と聞くのではなく、できるだけ具体的なケースを挙げて質問することがポイントです。
例えば、
- 「脳梗塞と診断され、手術はせず、入院は7日程度だった場合でも三大疾病一時金は支払われますか?」
- 「急性心筋梗塞でカテーテル治療のみ行った場合、手術要件に該当しますか?」
のように尋ねれば、あなたの契約における正確な支払い条件を明確にしてもらえます。
また、問い合わせの記録を残すために、日付・担当者名・回答内容をメモしておくと、後日の確認や見直し時に役立ちます。
この記事の内容は、家禄堂『保険得々チャンネル』で動画解説しています!
メディアでは語れないもっと踏み込んだ内容についても触れているので、ぜひご覧ください。
ここからは、動画に寄せられた皆さんのご質問、ご感想をご紹介します。
皆さんの反応
この動画には以下のような声が寄せられています。内容を分かりやすくするために一部要約しています。
まとめ
三大疾病一時金特約の“キモ”は、いくら貰えるか以上に「いつ貰えるか」です。
特に〈診断で支払うか/手術が必要か/入院日数の要件があるか/60日要件か〉で結果が180度変わります。
がんは待機期間や上皮内新生物の扱い、心・脳は狭心症やTIAの対象外、必要検査の有無まで含めて約款で要件をチェックしましょう。
旧契約は条件が厳しいことが多いため、診断・短期入院でも支払われる新タイプへの見直しや、複数回支払い・払込免除の有無まで含めた最適化が有効です。
ご自身の契約を今すぐ点検し、「もしも」に本当に届く設計に整えておきましょう。











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