保険の対象とは?火災保険をかけられる家とそうじゃない家、家財の種類などを解説

火災保険

突然ですが、火災保険と聞いて、どのようなイメージを持たれるでしょうか。
多くの方は「自宅を火災から守るための保険」と考えるかもしれません。

しかし、実は自宅の種類や状態によっては加入が難しかったり、補償の対象となる家財に細かな条件があったりするなど、思いのほか複雑です。
この記事では、火災保険の対象となる建物や家財の考え方について、代表的な例とともにわかりやすく解説いたします。

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掲載内容は『保険得々チャンネル』で紹介した保険の情報を基に記事として再構成したものです。

保険の対象とは

保険の対象とは、その名の通り「保険でカバーされるもの」を指します。
火災保険の場合、基本的には保険加入者が生活している家が対象ですが、特約をつけるなどの設定を行えば、家財を含めて補償を受けることも可能です。
ただし、建物だけを契約している場合は家財が補償されず、家財も保険の対象にしたいときは、別途契約条件を確認しなければなりません。

保険の対象になる建物とは

火災保険の対象にできる建物は、原則として保険加入者が実際に住んでいる一戸建てやマンション(集合住宅)の戸室です。
とはいえ、いくつかの条件によっては保険の対象外になり得るケースもあります。
ここでは、火災保険を掛けられない、または掛けづらい建物についてまとめました。

火災保険の対象となる建物は、想像以上に条件が細かいものです。
たとえば自宅兼職場(併用住宅)のように、仕事の用途で使われている部分がある建物は要注意になります。
以下で、代表的な例を詳しく見てみましょう。

保険の対象になる建物の範囲

火災保険の対象になりにくい建物の例を表にまとめました。
加入の可否は保険会社や商品によって異なる場合があるため、あくまで目安としてご覧ください。

建物の種類・状態 加入の可否 補足
事業用の建物・併用住宅 加入不可の場合が多い 職場や店舗として使う部分があると企業向け火災保険が必要になる
空き家・別荘 加入不可または条件付き 定期的に管理されていないと危険度が高いと判断されがち
賃貸用物件 火災保険の対象外 入居者用保険やオーナー向け保険を選ぶ必要がある
老朽化・倒壊リスクが高い物件 加入が難しい 築古物件でも補修済みなら交渉で加入できるケースあり

上記のように、建物の用途や状態によっては火災保険が適用できないことがあります。
自宅で内職や副職を行っていても、パソコン程度の使用であれば問題ないことが多い反面
教室を開いていたり、在庫を保管していたりすると「併用住宅」とみなされ、一般的な火災保険ではカバーできない場合があります。
保険会社や保険代理店に相談し、自宅がどのような扱いに該当するのかを必ず確認しましょう。

また、一戸建ての場合、キッチンや浴室などの設備はもちろん、塀や門、カーポートなど外構設備が「固定物(建物に固着されているもの)」として建物に含まれることがあります。
一方、マンションの場合は戸室と共用部分の所有者が異なるため、バルコニーや廊下側の玄関扉などが自分の所有(専有部分)ではない可能性があります。
この辺りも重要な情報なので、特にマンションの戸室に保険をかける場合は、マンションの購入に関する書類などから自分の所有部分を確認してください。

保険の対象になる家財とは

火災保険では、建物だけでなく家財も補償の対象にできます。
ただし、家財補償を付ける契約をしていない場合は家財に対して保険金が支払われませんので、必要に応じて契約内容を見直すことが大切です。

家財には家電や家具、衣類、寝具など、生活に欠かせない多くの品物が含まれます。
しかし、建物に固定されている設備や、自宅の敷地外で使っているものなどは、家財として認められないことがあります。
ここでは火災保険の家財補償でカバーされるもの・されないものを具体的に見てみましょう。

家財の具体例と注意点

  • 家電
    テレビや冷蔵庫、洗濯機など。
    ただし、浴室の湯沸かし器のように建物に固定されている設備は建物扱いになります。
  • 家具
    タンスやベッド、ソファなどが代表例ですが、造作カウンターのように壁に固定されているものは建物扱いです。
  • 衣類や装飾品
    衣類や装飾品は基本的に家財に含まれます。
    ただし、高額な貴金属などは補償上限が別途設定されていることもあります。
  • 日用品
    台所用品やインテリア雑貨などの比較的低額なもの。
    こちらも、高額な絵画や骨とう品、また価値が未知数の稿本などは補償上限が別途設定されていることもあります。
  • 自転車・物干し台
    敷地内に保管されている場合は家財として扱われる可能性がありますが、マンションの共用駐輪場や公共の場所にあるものが破損しても補償対象外です。
    そして、通勤中に自転車が破損した場合など、敷地外で起きた損害に関しては補償されません。
  • 現金や通帳、カード
    これは多くの保険で補償されません。
    ただし、特約をつけたり特定の火災保険商品では上限付きで補償される場合があります。
  • ペットや庭木など
    ペット保険や園芸保険(特殊)に該当するケースがあるため、火災保険では原則として対象外です。
    ただし例外的に、火災保険の範囲で補償を認める商品も稀に存在します。

契約時に「家財も対象にしたい」と伝えておかないと、いざ被害が出たときに家財分の保険金がおりず、家の設備だけしか補償されない可能性があります。
特にマンション住まいの方は、自転車やベランダに置いている物品が補償されるのかなどを含め、契約内容を確認しておくと安心です。

↓家財保険について、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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また、自動車やバイクなどは、自動車保険など個別に保険に入るケースが一般的であるため、保険が重複しないように、火災保険での家財にはカウントされません。
火災によって損害を受けたとしても、自動車やバイクは補償されませんので、別途自動車やバイクの保険に加入しましょう。

↓自動車保険については、こちらの記事で解説しています。

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保険の対象についてよくあるQ&A

火災保険の対象に関しては、建物や家財の範囲、あるいは補償される条件など、多岐にわたる疑問が寄せられています。
建物の外構だけが壊れた場合や、家財のうち特定のものだけが被害を受けた場合など、保険金が支払われるのかどうか分かりにくいですよね。そういったトラブルを避けるためにも、疑問を事前に解消しておきましょう。
ここでは、いくつかの代表的な質問を取り上げ、解説を加えます。


門や塀、物置などだけが壊れて建物に被害がない場合も補償してもらえるのか?
門や塀、物置などが独立して被害を受けた場合でも、建物の付属物として保険の対象に含まれていれば補償されることがあります。
ただし、以下の点にはご注意ください。

  • 一部の商品では建物本体のみを補償範囲とするものがあり、その場合は門や塀が含まれません。
  • 水災や風災などの補償によっては、損害額が一定の割合を超えないと、保険金が支払われないことがあります。
  • 自損事故や施工ミス、経年劣化などが原因の場合は補償対象外になりやすいです。

自分の契約している火災保険が、建物本体ではない物に対してどこまでカバーしているのか、保険証券や契約のしおりなどを再度確認しましょう。


もし空き家にしている自宅で火災が発生した場合、保険金は支払われますか?
空き家の場合、火災保険を適用しづらいケースが多いのが実情です。
適切な管理が行われていないとリスクが高いと判断されてしまうためです。
ただし、転勤などで一時的に住んでいないだけで、定期的に手入れをしている場合は、保険会社に届け出をすれば継続可能なことがあります。

家財保険に入っていれば、敷地外で使っている自転車や家財も補償されますか?
家財保険の補償対象は、原則として建物(敷地)の中で使用・保管している家財です。
マンションの共用駐輪場や公共の駐輪場など、契約者が占有していない場所で被害が起きた場合は、補償されない可能性が高くなります。
これは契約条件にも左右されるため、保険証券や約款を確認することをおすすめします。

分譲賃貸でマンションを所有し、ほかの人に貸している場合にも火災保険を契約できますか?
マンションオーナー用の保険や、特殊な形態の火災保険であれば契約できるケースがありますが、一般的な個人向けの火災保険では加入できないこともあります。
保険会社や代理店の判断基準が異なるため、分譲賃貸として運用していることを正直に伝えたうえで、適切な商品を選ぶとよいでしょう。

火災保険の対象についてまとめ

ご覧の通り、火災保険の『保険の対象』は、細かな条件や設定が設けられています。

併用住宅や空き家、別荘、賃貸物件など、生活実態によっては加入が認められない、もしくは特別な保険商品が必要となるケースも珍しくありません。
また、家財補償に関しても「建物に固定されている設備は建物扱いか」「使用中の事故による自転車の損害は補償されるのか」など、細部に注目しなければならない点が多いです。

保険を検討する際は、まずは自宅や家財の使用状況を正確に保険代理店や保険会社に伝え、加入条件を満たしているかどうかを確認することが重要です。
特に、仕事で使う部屋がある場合や、建物の所有形態が複雑な場合、物件が古い場合などは、加入の可否や保険料が大きく変わります。

疑問点があれば遠慮なく専門家に相談し、自分のライフスタイルに合った火災保険を選んでいただければと思います。

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