お家ドクター火災保険のデメリットとは?他の保険と何が違うのか比較

火災保険

お家(うち)ドクター火災保険は、日新火災海上保険株式会社の自由設計型火災保険です。
従来の火災保険と同じく代理店を通じて加入する保険ですが、契約者個人がネット経由で直接契約するインターネット完結型「お家ドクター火災保険Web」もあります。

今回はこの「お家ドクター火災保険Web」を中心に、デメリットや注意点、他の保険商品(ソニー損保の『新ネット火災保険』、SBI損保の『火災保険』、SOMPOダイレクトの『じぶんでえらべる火災保険』)との違いなどを解説します。

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掲載内容は『保険得々チャンネル』で紹介した保険の情報を基に記事として再構成したものです。

お家ドクター火災保険のデメリット

お家ドクター火災保険のデメリットは、対象物件や築年数の条件、補償の選び方、事故後のサポート、手続き方法に独自のルールがあることです。

まずは前提として、お家ドクター火災保険についてさらっとご説明します。

基本補償は火災、落雷、破裂・爆発で、それに必要な補償を追加していく自由設計型ですが、築年数によっては自己負担額や選べる保険期間に制限がかかります。

また、事故後の修理支援として『修理付帯費用』『残存物取片付け費用』『指定工務店特約』が自動セットされている点も、他社と比べた時の大きな特徴です。

以上を踏まえて、この記事では次の5つの観点でお家ドクター火災保険を見ていきます。

  1. 対象物件の広さ
  2. 補償をどこまで細かく選べるか
  3. 水災の考え方
  4. 修理サポートの仕組み
  5. Web完結のしやすさ

比較対象は、『ソニー損保の新ネット火災保険』『SBI損保の火災保険』『SOMPOダイレクトのじぶんでえらべる火災保険』です。
いずれもダイレクト型またはネット比較されやすい火災保険ですが、対象物件の条件、補償の組み方、事故後の支援、手続き方法には違いがあります。

保険料の違いについては、こちらの記事(↓)で詳しい比較をしています。

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保険の対象を他社と比較

火災保険は、補償内容を見る前に「そもそも自分の家が対象にできるか」を確認することが大切です。

お家ドクター火災保険、ソニー損保、SOMPOダイレクトは、基本的に居住専用の建物を前提としており、店舗や事務所などを兼ねる併用住宅は対象外です。
空き家が対象外という点も共通しています。

一方で、SBI損保は専用住宅だけでなく併用住宅も対象にできるため、この部分は比較すると違いがわかりやすいです。

対象外になりやすい物件

お家ドクター火災保険Webは、住居のみに使用される建物とその家財を対象にしており、店舗など住宅以外の物件、併用住宅、マンション・アパートなどの1棟契約、マンション共用部分、空家、別荘・別宅、長屋・テラスハウスなどは対象外です。

ソニー損保の新ネット火災保険やSOMPOダイレクトのじぶんでえらべる火災保険も、住居専用を前提としており、併用住宅や空き家は基本的に対象外です。

対してSBI損保は、住居のみに使用される建物に加えて併用住宅も対象としています。

また、空き家に関しては、一定期間(1年程度)居住していなければ、たとえ家具などがすべて備わっていていつでも住める状態でも空き家とみなされます。
長期の入院や出張などやむを得ない理由で家を空ける場合は、事前に保険会社に連絡しましょう。

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築年数による制限

お家ドクター火災保険Webは、築年数の条件が比較的わかりやすい反面、少し厳しめです。
築40年以上または建築年不明の建物は申込不可で、2025年12月1日以降始期の新規契約では、築30年以上40年未満の建物は5年契約を選べず、1年契約(自動継続)のみとなります。

さらに、2025年12月1日以降始期の契約では、築15年以上の建物に「風災・雹災・雪災」「破損・汚損等」「水ぬれ」を付ける場合、自己負担額0円は選べず、5万円以上が前提になります。

なぜそうなっているのかと言えば、築年数が古めの物件がもつリスクの高さが理由です。
例えば給排水管は、材質にもよりますが30~40年程度で寿命を迎えるといわれています。

・ステンレス鋼管 耐用年数:30年〜40年
・硬質ポリ塩化ビニル管 耐用年数:20年〜25年
・ポリエチレン管 耐用年数:30年〜40年
出典:配管の寿命は何年?配管リフォームの費用相場と工期、注意点などを解説|ホームプロ

他にもいろいろと不具合がでてくるでしょうから、事故が起きる→修理費用がかさみ保険終了という出来事が割と短い間にくる可能性があります。
それを踏まえて、5年契約が途中で終了するのではなく1年単位で都度見直しができる状態にしているのだと思います。

では他の火災保険はどうなのかと言えば、割と柔軟な対応が目立ちます。

保険会社 築年数上限の考え方 築古物件での注意点
お家ドクター
火災保険Web
築40年未満まで 2025年12月1日以降始期は築30年以上40年未満だと1年契約のみ。
築15年以上は一部補償で自己負担額5万円以上が前提
ソニー損保
新ネット火災保険
物件条件による 商品条件に応じて確認
SBI損保
火災保険
物件条件による 物件条件に応じて確認
SOMPOダイレクト
じぶんでえらべる
火災保険
築50年未満まで 築35年以上50年未満は電話申込。
築50年以上は新規申込不可

比べてみると、お家ドクター火災保険Webは築年数の条件が少し厳しめだとよくわかりますね。
このことから、対象物件の条件と築年数条件がやや狭く、築古物件ほど不利になりやすい点がデメリットだといえます。

自動継続があるので手間は抑えられますが、1年契約しか選べない場合は保険料改定の影響を受けやすく、長期契約の安定感は弱くなります。

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高額貴金属類の扱い

建物だけでなく、家財の扱いにも差があります。
お家ドクター火災保険Webでは、30万円を超える貴金属や美術品などは高額貴金属等として扱われます。

そして、高額貴金属等は保険金額も別枠で、補償によってはさらに上限が課されるケースもあります。

まず保険金額は、100万円が初期設定であり、「Web」の方ではそれが上限です。それ以上の保険金額にする場合は、代理店経由で加入する必要がありますが、対象の高額貴金属等の価値が保険金額に見合ったものか人の目で確認するためでしょう。

上限に関しては、破損・汚損等の補償では1個または1組ごとに30万円までが限度になります。
高級時計や宝石、美術品が多い家庭では、この差は見逃せません。

保険会社 高額品の基本的な扱い
お家ドクター
火災保険Web
家財には含まれず、高額貴金属等は別に設定。
ネット申込は100万円設定が初期値
ソニー損保
新ネット火災保険
申告不要だが、1個または1組の損害額が30万円超なら30万円とみなす
SBI損保
火災保険
家財には含まれず、高額貴金属等は別に設定
SOMPOダイレクト
じぶんでえらべる
火災保険
高額貴金属美術品等補償特約で対応。
1個または1組30万円、1事故100万円限度
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補償設計を他社と比較

自由設計型の火災保険は、必要な補償だけに絞って保険料を抑えやすいことがメリットです。
その反面、本当に必要な補償を付け忘れると、万が一の時にうまく機能しません。

特にダイレクト型では、代理店型のように対面相談しながら決めるわけではないため、自分の判断で外した補償が後から重要になることがあります。

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基本補償

多くの火災保険は「火災・落雷・破裂爆発」が基本補償です。
お家ドクター火災保険もこの構成で、必要に応じて補償を追加していく自由設計型になっています。

特徴的なのは、基本補償の考え方に近いところで、自動セット特約が存在することです。

修理付帯費用補償特約残存物取片づけ費用補償特約は、事故後の復旧に関わりやすい補償です。

指定工務店特約は、事故が起きた際に日新火災が優良業者を紹介してくれるというもの。
補償というより事故後の修理支援の仕組みに近い内容ですが、建物の保険料が3%割引になるため、契約時に意識しておきたい項目です。

ソニー損保、SBI損保、SOMPOダイレクトは、『基本補償』と『自由に選べる補償・特約』の2段構えが中心です。
お家ドクター火災保険Webのように、修理支援色の強い自動セット項目を前面に出している商品はやや珍しく、この点は個性といえます。

自動セット特約と独自特約

お家ドクター火災保険以外でも、それぞれの保険独自の補償があります。

ソニー損保には地震上乗せ特約、SBI損保には携行品損害補償特約やバルコニー等修繕費用補償特約、SOMPOダイレクトには高額貴金属美術品等補償特約。
ユーザーの不満を拾い上げた補償や、補償を細かく分けた設計、ターゲット層など特徴が出ていますね。

保険会社 比較対象内で特徴的な補償・特約
お家ドクター
火災保険Web
指定工務店特約
仮すまい費用
被害事故弁護士費用等
ソニー損保
新ネット火災保険
地震上乗せ特約
地震火災費用
水道管凍結修理費用
SBI損保
火災保険
携行品損害補償特約
バルコニー等修繕費用補償特約
賃貸建物所有者賠償責任危険補償特約
SOMPOダイレクト
じぶんでえらべる
火災保険
高額貴金属美術品等補償特約

こうして見比べてみると、お家ドクター火災保険は修理支援、ソニー損保は地震保険のカバーといった、各保険ごとの強みや方向性がわかりますね。

今回紹介していない火災保険も含めて、補償を選べる場合は単純に特約の数を見るのではなく、自分の家や生活で必要になるかどうかで見た方が失敗しにくいでしょう。

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破損・汚損

破損・汚損等、または「その他偶然の事故」にあたる補償は、他の補償では拾いにくい日常事故の受け口になりやすい特約です。
お家ドクター火災保険Webなら、子どもが遊んでいて窓ガラスを割ってしまったような事故も、この補償でカバーできる可能性があります。

ただし便利な一方で、築年数によっては自己負担額5万円が前提になるため、小さな事故では使いにくいと感じることもあります。
あると安心ですが、使い勝手まで含めると誰にでも同じ価値がある補償とは言い切れません。

SOMPOダイレクトのじぶんでえらべる火災保険は、この破損・汚損にあたる特約がありません。
日常のうっかり事故まで広く備えたい人にとっては弱点になりやすい一方、そこまでの広さを求めない人には保険料を抑えやすいともいえます。

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地震保険

地震保険は、各保険会社と政府が共同で運営する制度なので、基本的なルール自体に会社差はないです。
火災保険にセットして契約する必要があり、地震保険だけ単独で加入することはできません。
途中から追加できることも、基本的には共通しています。

ただし、見せ方や関連特約には違いがあります。

SOMPOダイレクトは原則自動セットで、不要なら外す形です。
ソニー損保には地震上乗せ特約があり、地震保険の不足分を補う発想があります。

地震への備えを重視する場合は、ソニー損保の新ネット火災保険が一歩リードといったところでしょう。

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水災の考え方を他社と比較

水災補償は、火災保険の中でも特に判断が難しい補償です。
というのも、所在地ごとのリスク判定(水災等地)に応じた保険料になっており、補償範囲も意外と幅広いからです。

水災と聞いて思い浮かべるのは、台風や雨が原因の洪水・高潮、土砂崩れや落石といった一般的にイメージしやすい被害がメインだと思いますが、内水氾濫(大雨によって下水道や側溝から水があふれるなど)も気にしないといけません。

内水氾濫はその地域の治水や設備の状況によって変わるため、水災リスクが低いとされている地域でも注意が必要です。
そのため、「川の近くではないから不要」と単純に決めにくい補償でもあります。

お家ドクター火災保険Webの特徴は、水災が実損払定率払に分かれていることです。
違いは、文字通り実損に合わせた保険料を払うか、それとも一定の割合に応じた支払い基準があるかというもの。

単に付けるか外すかだけでなく、どの払い方にするかまで考える必要があります。
自由度が高い反面、選択に迷いやすいともいえるでしょう。

他社は、水災をよりシンプルに見せている印象です。
ソニー損保、SBI損保、SOMPOダイレクトはいずれも水災補償を選択肢として用意していますが、お家ドクター火災保険Webのように実損払と定率払を前面で比較させる作りではありません。

どちらにしても水災補償をつけるかどうかの判断が難しいことは変わらないのですが、お家ドクター火災保険は選択肢が増えたことでよりハードルが上がっている側面もあります。
自分にあったものを正しく選べればいいのですが、後から「ちょっと違うな……」と思いやすいポイントです。

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修理サポートの仕組みを他社と比較

火災保険を比べる時は、補償内容だけでなく、事故後の修理サポートも確認しておきたいところです。

お家ドクター火災保険Webは、この点でかなり個性があります。
指定工務店特約を付けると、日新火災が案内する工務店ネットワークを使いながら修理を進められ、建物の保険料3%割引も受けられます。
事故後に修理先探しで困りたくない人にはメリットがあります。
一方で、自分で修理業者を自由に選びたい人にとっては、少し独特に感じるかもしれません。

ソニー損保にも修理会社紹介サービスがあり、SBI損保やSOMPOダイレクトも、水まわりや鍵のトラブルサポートなど住まい支援を用意しています。
各社ともサポートはありますが、お家ドクター火災保険Webは「修理そのものへの関与」がやや強い保険です。

修理以外のサポートは?

修理以外のサポートを見ると、各社の色がさらに出ます。

お家ドクター火災保険には、すまいサポート24、リフォーム相談サービス、長期優良住宅の維持保全サポートサービスがあります。
ソニー損保は住まいの緊急かけつけサービスやご契約者優待サービス、SBI損保はハウスサポートサービス、SOMPOダイレクトは水まわり・カギのトラブルサポートを用意しています。

こうした付帯サービスは、人によっては便利ですが、使わない人には魅力が薄いこともあります。
特にソニー損保の契約者優待サービスは、飲食店やレジャー施設で割引が受けられるなど、つい案内をじっくり見てしまうような魅力がありますが、これらを利用する費用が内訳不明の付加保険料率に影響を与えている可能性は否定できません。

火災保険を選ぶ時は、まず補償内容が自分に合っているかを優先し、そのうえで「あればうれしいサービス」として比較するくらいがちょうどよいでしょう。

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手続きのしやすさを他社と比較

ダイレクト型の火災保険は、補償内容だけでなく、申込や継続、変更のしやすさも重要です。
仕事の合間に手続きしたい人や、電話を避けたい人にとっては、どこまでWebで完結できるかが使いやすさを左右します。

お家ドクター火災保険Webは、見積もりや申し込み自体はWebで進められますが、変更や解約などはサポートデスク対応です。

SBI損保は見積もり後に電話でのやり取りが入り、SOMPOダイレクトも築35年以上50年未満では電話申込になります。

ダイレクト型でも、完全にWebだけで終わるとは限りません。

支払方法

支払方法は、意外と使い勝手に差が出ます。

ネットでのお金のやり取りはクレジットカードが基本ですが、何かの事情でクレジットカードが使えないタイミングもあります。
火災保険ではないのですが、知り合いが体験したちょっとした事例をご紹介しましょう。

実際にあった事例
保険の更新とクレジットカードの更新が重なり、さらには新しいクレジットカードが引っ越し前の住所に送られ転送されなかった等のトラブルが起きた。
保険会社から連絡が来た際に、事情を説明して銀行振込ならすぐに支払えると伝えたが、クレジットカードしかダメだと言われた。
代わりに登録できる他のクレジットカードを持っていなかったため、急いで新しいクレジットカードを受け取り手続きをしたが、あと少し遅れたら保険の契約が終了するところだった。

クレジットカードを複数枚持っている人がほとんどだと思いますが、「万が一のトラブル」は予期せず起きるものです。

ここで、お家ドクター火災保険を含めた各保険の支払方法を見ていきましょう。

保険会社 主な支払方法
お家ドクター
火災保険
クレジットカード(一括・月払)
ソニー損保
新ネット火災保険
クレジットカード
条件により払込票・銀行振込(一括・月払)
SBI損保
火災保険
クレジットカード
銀行振込
SOMPOダイレクト
じぶんでえらべる
火災保険
クレジットカード(一括・年払・月払)
払込票一括
条件により口座振替・現金

お家ドクター火災保険以外は、支払い回数が一括か月払いかといった条件はありますが、クレジットカード以外の選択肢が用意されています。
こういった地味なポイントも、もしものことを考えると見逃せません。

更新や継続、変更のしやすさ

お家ドクター火災保険Webには自動継続があり、毎年の入り直しの手間を抑えやすいことはメリットです。
特に1年契約しか選べない築古物件では、この仕組みがあることで更新負担は軽くなります。

ただし、補償内容の変更や解約、契約内容に関する相談は電話や問い合わせ対応になるため、全部をWebだけで済ませたい人には少し不便です。
地震保険を途中から追加できるなど柔軟な面はありますが、「変更できること」と「変更しやすいこと」は別物と考えた方がよいでしょう。

まとめ

お家ドクター火災保険のデメリットは、補償内容などの単純なことではありません。
対象物件の条件がやや狭いこと、築年数によって自己負担額や契約期間の条件が変わること、自由設計型ゆえに補償の付け忘れが起こりやすいこと、指定工務店特約をはじめ事故後のサポート体制に独特の特徴があること、そして完全Web完結ではない場面があることが主な注意点です。

その一方で、必要な補償だけを選んで保険料を調整したい人や、事故後の修理支援まで含めて住まいのサポートを重視したい人には向いています。
どの火災保険を選ぶのかは、保険料や備えの充実度など、自分が重視するポイントに合わせて選びましょう。

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