火災保険では、保険の対象となる建物を契約者自身が適切に管理・メンテナンスする義務があります。
管理不足が原因で生じた経年劣化や損傷は補償の対象外とする免責事項が設けられているのが一般的です。
つまり、定期的に建物の状態を確認し、問題があれば早めに対処することが、いざというときに保険をきちんと使うための前提条件になります。
この記事では、自宅の管理に必要な点検の具体的なチェックポイントや自分でできることと業者に任せた方がいいこと、さらに点検のタイミングや頻度の目安まで詳しく解説します。
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家を守るために必要な定期点検チェックポイント
定期点検で確認すべき箇所は建物の種類によって異なります。
マンションと戸建てでは、そもそも所有権を持つ範囲が違うからです。
マンションの場合、共用部分(外壁・屋根・廊下など)の管理は管理組合が担うため、個人が点検すべきなのは専有部分と一部の専用使用部分に限られます。
一方、戸建ては建物全体が対象になります。
ここからは、それぞれどちらに該当するかを示しながら解説します。
マンションの専有部分と共用部分の違いやすみわけについては、こちらの記事をご確認ください。

1. 屋根(戸建て)
屋根は、一戸建て向けの確認ポイントです。
風雨や紫外線にさらされ続ける、建物の中でも特に傷みやすい部分といえるでしょう。
その分丈夫で劣化しにくい材質や製法になっているかと思いますが、十年、数十年と時間が経過すると、もろくなってくる部分もあります。
自然災害がとどめになって損害に発展することがないように、劣化している部分を確認しておきましょう。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 瓦のずれ・割れ
- 棟板金の浮きや変形
- スレートの欠け
- アンテナの傾き
- 太陽光パネルのずれや破損
小さなずれや欠けでも、そこから雨水が浸入して内部の構造材を傷める原因になります。
見た目は大したことがなくても、放置は禁物です。
また、屋根から雨などの水が内部に侵入することを、一般的に雨漏りと言います。
この雨漏りと、よくにた現象である「すが漏れ」は、経年劣化や自然消耗といった火災保険で補償してもらえない損害の代表格です。
自然災害等の補償される事故がとどめになっていたとしても、調査結果次第では経年劣化ととらえられて保険金の申請が通らないこともあるので、入念に確認しましょう。

2. 雨どい(戸建て)
雨どいは屋根から流れる雨水を排水するための重要な設備で、詰まりや破損があると雨水が外壁や基礎に流れ込む原因になります。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 雨どいの外れ・変形・割れ
- 固定金具の脱落や緩み
- 落ち葉やゴミによる詰まり
特に落ち葉が多い秋以降は詰まりが起きやすくなります。
詰まった状態で大雨が降ると、雨水があふれて建物の防水機能が徐々に低下していきます。
雨どいが壊れたくらいで建物に影響が出るとは考えにくいかもしれませんが、建物は完全に密閉されているという訳ではありません。
雨風が当たると想定されている部分は防水性能を備えていますが、そうではない場所に長時間水が当たる状態になると、内部に侵入して漏水やカビ・湿気問題を引き起こす可能性があるのです。
面倒だからと放置せず、こまめに確認や詰まりチェックをしましょう。
3. 外壁(戸建て)
外壁は建物を雨風から守る「防水の要」です。小さなひび割れでも、そこから雨水が浸入すると内部の腐食につながります。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- ひび割れ(クラック)
- 外壁材の浮きや剥がれ
- コーキング(目地材)の劣化・痩せ・剥がれ
- 塗装の褪色や剥がれ
外壁材の種類によって劣化の仕方は異なりますが、コーキングは特に劣化が早いため重点的に確認しておきましょう。
実は筆者の実家でも起きたことなのですが、外壁など外から簡単に確認できる部分に対し「近くで工事をしていて気になったのだけど、深刻な劣化・傷があるから工事した方がいいですよ」と、偶然劣化に気づいて忠告をしにきた”ふり”をして営業をかける業者が増えています。
実家の周辺で工事をしている場所がなかったため、すぐに嘘だと気づいたのですが、対応したのは高齢者。
深刻な劣化と聞いて、その場で点検等を依頼してわけもわからず費用を請求される可能性もありました。
こういった業者がやってきた場合は「普段から頼んでいる業者に連絡してみる」と伝えて、一度帰ってもらいましょう。
まっとうな業者なら、普段からかかわりのある業者が確認した方が作業的にも心情的にもいいだろうと考えて、すぐに引き下がるはずです。
しつこく食い下がってくるようであれば、悪質な業者の可能性が高いので、通報も視野に入れてください。
外壁の他にも「お宅の屋根が壊れている」というケースもあります。
点検のためと言い屋根に上ったあと、あえて壊して、あたかも元から破壊していたかのように修理費を請求するケースもあります。
突然訪問してきた業者から「屋根が壊れている」「このままでは雨漏りする」などと不安をあおられても、その場で契約しないように注意しましょう。
屋根の上は自分で状態を確認しにくいため、悪質な業者に狙われやすい場所です。
4. 窓・サッシ(戸建て・マンション共通)
窓やサッシなどの窓まわりは、マンションでもチェックするべき場所です。
結露や雨水の侵入が起きやすく、カビや腐食の温床になりやすいことに加えて、窓が開け閉めしにくくなると、万が一の際に急いで避難するという状況では悪影響になります。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- ガラスのひび割れ
- サッシの変形や歪み
- 網戸の破れや外れ
- シャッターの開閉不具合・変形
- 結露ではない水の侵入
「閉めているのに雨が降ると濡れる」という場合は、サッシの劣化や歪みによる隙間が原因のことが多いです。
「こまめに掃除しているのにカビが生える」という場合でも、微細な浸水等の問題が起きている可能性があります。
早めに確認してみてください。
また、マンションでは、場所によると窓ガラスは専有部分、サッシなどの建具は共有部分か専有使用権付き共用部に分類されている場合があります。
それによって確認や管理の手間が変わるという訳ではありませんが、もし交換工事をするレベルの問題が起きていた場合、自分の火災保険を使って費用を賄えるのか、それとも管理組合に連絡を取って面倒な手続き&時間がかかるのかなど、何かがあったときの対応が変わります。
規約や契約書などを確認して、万が一のことがあったときの手順もチェックしておきましょう。
5. カーポート・物置(戸建て)
強風や積雪で意外に被害を受けやすいのがカーポートや物置です。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 屋根パネルの割れや脱落
- 柱の傾きや腐食
- 接合部の緩み
- 物置本体の変形や扉の不具合
台風や大雪の後は特に念入りに確認しておきましょう。
マンションの場合は、カーポートにあたる駐車場は共用部分です。
日頃の掃除や点検は管理組合の方でやるものなので、改めて確認をする義務はありませんが、もし目に見えて危ない劣化部分などがある場合は、損害に発展する前に管理組合へ連絡しましょう。
6. 庭・敷地内(戸建て)
庭や敷地まわりの損傷は、隣家への被害や道路への影響につながることもあります。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- フェンスの傾きや破損
- ブロック塀のひび割れや傾き
- 樹木の傾きや倒木リスク
- 土砂の流出・陥没
樹木の傾きは強風で倒れるリスクのサインです。
特に大木は早めに専門家へ相談されることをおすすめします。
マンションの一階住居で庭がついている場合、そこは専有使用権付きの共用部分にあたります。
入居者に管理責任があるケースがほとんどでしょうから、該当する場合は上記のポイントを確認しておきましょう。
7. 室内(戸建て・マンション共通)
室内は雨漏りや水漏れのサインが現れやすい場所です。定期的に天井や壁を見回す習慣をつけておきましょう。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 天井のシミや変色
- クロス(壁紙)の浮きや剥がれ
- 雨漏り跡(乾いた後でも茶色いシミが残る)
- サッシ周辺の水濡れ・カビ
- 床の膨れやきしみ
天井のシミは古いものでも「過去に雨漏りがあった」という証拠になります。
保険申請の際に重要な情報になることがあるので、発見したら写真を撮っておくことをおすすめします。
クロス(壁紙)の浮きなど、自分で簡単に直せる部分に関しても、経年により接着剤が弱ってはがれたのか、実は漏水などの問題が起きているのか、原因について確認するべきです。
もし漏水が起きているのに放置していたとなっては、保険金を申請する際に管理不足等の過失ととらえられるかもしれません。
一目見て「クロスの浮きを直した形跡がある…管理不足だ!」と考える名探偵のような鑑定人はいないでしょうが、保険金を請求する際に「実はこんなことが前にあって…」と言ってしまうと、鑑定人の調査に影響が出る可能性があります。
事故報告時のNGワードについても、事前に確認しておきましょう。

8. バルコニー・ベランダ・ポーチ・アルコープ(戸建て・マンション共通)
屋外に面しているため、劣化や詰まりが起きると室内への水の侵入につながりやすい箇所です。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 排水口の詰まり
- 手すりや柵の腐食・ぐらつき
- 床面(防水層)のひび割れや浮き
排水口が詰まった状態で大雨が降ると、床面に水が溜まり室内に侵入するリスクがあります。
掃除を兼ねて定期的に確認しておきましょう。
マンションによっては、避難時の経路確認も含めて、専門業者の確認が定期的に行われることもあります。
点検が入るときだけきれいにするのではなく、日頃からこまめにチェックする習慣を身につけましょう。
ちなみに、我が家のベランダでは、育てている観葉植物の種や土が雨風で飛ばされて、排水口で芽を出していたことがあります。
ゴミがたまるようなことをした覚えがなくとも、気づかないうちに風で飛ばされて蓄積していたということも一般的にあることなので、定期的に掃除して、ゴミを排水口に捨てないように気を付けましょう。
9. 設備機器(戸建て・マンション共通)
屋外に設置された設備機器は風雨や紫外線の影響を受けやすい環境に置かれています。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- エアコン室外機の傾きや破損、ドレンホースの詰まり
- 給湯器の外観チェック・異音・異臭
- 換気フードの変形や詰まり
- 太陽光発電システムの異常(専用のモニターやアプリでも確認できます)
給湯器は10年前後で寿命を迎えることが多いです。
異音や不完全燃焼のサインが出たら早めに業者へ相談しましょう。
また、太陽光発電パネルについては、事故につながるような深刻な問題ではなくとも、発電能力を下げてしまうケースもあります。
落ち葉がかぶさっている、砂埃が積もっているなど、日光が当たらないと発電量が減ってしまいます。
そして忘れがちですが、各設備の下の掃除も重要です。
そこにゴミがたまってしまうと、ゴミが雨などの水分を吸って常に湿気ている状態になり、腐食や害虫の温床になるといった問題が発生しやすくなります。
目視で簡単に確認するだけでもいいので、下側や周辺の隙間などもチェックしておきましょう。
10. 水回り(戸建て・マンション共通)
水回りは目に見えない配管部分も多く、気づかないうちに水漏れが進行しているケースがあります。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- キッチン・浴室・トイレ周辺の水漏れや異臭
- 換気扇・レンジフードの動作確認、フィルターの詰まり
- 排水の流れの悪さ(配管詰まりのサイン)
- 床下や壁内の配管(異音・水漏れの気配があれば業者へ)
「排水が遅い」「水の音がする」といった小さな変化を見逃さないようにしましょう。
異臭に関しても、詰まっているのかなと安易に薬剤を使って掃除しては、配管等の劣化が悪化するケースがあります。
日頃の掃除で使用する薬剤が配管を痛めるものじゃないか、よくない組み合わせで使っていないかなども、改めて確認しておきましょう。
地域・環境ごとの追加確認ポイント
建物が置かれている環境によって、特に注意が必要な箇所は変わってきます。
ご自身の地域の特性に合わせて、次のポイントも確認しておきましょう。
- 豪雪地帯:屋根の雪止め金具の緩みや欠落、軒や雨どいの変形
- 台風が多い地域:シャッターの変形・動作不具合、外壁やコーキングの剥がれ
- 沿岸部:潮風による外壁・屋根・金属部品の腐食(塩害)
- 寒暖差が激しい地域:コーキングの収縮・割れ、外壁塗装の剥がれ
これらのポイントをしっかり確認できていれば、経年劣化による損害を防げる確率が大きく上がります。
自分で点検する場合
定期点検のすべてを業者に頼む必要はありません。
外観上の異常確認や簡単な清掃など、一部の点検作業は自分でも十分に行えます。
ただし、一つだけ必ず守っていただきたいことがあります。
高所での作業は無理をしない、これに尽きます。
脚立は「届くから使う」ではなく「安全に立てる場所があるか」を先に確認してください。
でこぼこした地面への設置や、ロックし忘れたままの使用による転倒事故は非常に多いです。地面の安全確認をクリアした状況でも、出来るだけ一人ではなく家族や同居人と一緒に行うのがベストです。
その前提を踏まえたうえで、各チェックポイントの自己点検方法をまとめます。
- 屋根:地上や上階の窓から目視で確認します。スマートフォンのカメラのズーム機能や双眼鏡を活用すると細かい部分まで確認しやすくなります。屋根に上るのは原則として業者に任せましょう。
- 雨どい:高所部分は屋根と同様に地上や窓から目視します。脚立で安全に届く範囲のみ直接確認してください。
- 外壁:地上から目視で一周確認します。手の届く範囲であれば触れて浮きや剥がれを確かめてもよいでしょう。高い位置はカメラのズームを活用してください。
- 窓・サッシ:近づいて目視で確認します。実際に開け閉めして動作に違和感がないかも確かめましょう。ついでに汚れを拭き取ると細かい傷や劣化も見つけやすくなります。
- カーポート・物置:地上から目視で確認します。屋根パネルなど高所部分はカメラを活用し、直接手を出さないようにしましょう。
- 庭・敷地内:一周歩いて目視で確認します。雑草の除去や清掃を兼ねると見落としが減ります。
- 室内:各部屋の天井・壁・床を目視で確認します。天井は無理に近づかず、スマートフォンで撮影して拡大確認するのが安全で効率的です。
- バルコニー・ベランダなど:排水口の詰まりを確認・清掃し、床面や手すりを目視で点検します。天井部分は背伸びや脚立の使用は避け、カメラで撮影して確認しましょう。
- 設備機器:地上から届く範囲で外観を目視します。エアコン室外機のドレンホースの詰まりは、自分で清掃できる範囲でやっておくと排水不良の予防になります。
- 水回り:目に見える範囲の水漏れや異臭を確認します。配管は壁や床の中に埋め込まれているため、自己点検には限界があります。異常を感じたら業者に相談しましょう。家電類は取扱説明書の点検事項も参考にするとよいでしょう。
業者に点検を任せた方がいい場所やケース
住み慣れた自宅だとしても、屋根や外壁、配管等、一般人では確認が難しい場所もあります。
次のような箇所や状況は、無理をせず専門業者に依頼するのが安全で確実です。
高所作業が必要な箇所
屋根の上や外壁の高い位置など、脚立では届かない場所の点検は業者に任せるのが原則です。
特に太陽光パネルを設置している場合は、定期的にゴミや汚れを除去することがパネルの性能維持にも直結します。
安全な足場を確保した上での作業が必要なため、専門業者への依頼をおすすめします。
太陽光発電システムに関しては、設置業者が定期点検サービスを設けていることが多いので、多少費用が掛かっても業者の点検を定期的に実施する方が良いかと思います。
火災保険に加入して万が一に備えるのに対し、定期点検は安全をお金で買うと考えましょう。
配管の内部確認
壁や床の中に埋め込まれた配管の状態は、小型カメラなどの専用機器がなければ確認できません。
また、熟練した業者は配管を軽くたたいた音の違いで詰まりや劣化を判断するなど、一般の方には難しい技術を持っています。
「排水が遅い」「壁から音がする」といった気になるサインがあれば、自己判断で放置せず業者に相談しましょう。
基礎・床下の状態確認(戸建て)
建物の基礎や床下は、そもそも自力でアクセスすること自体が難しい箇所です。
仮に確認できたとしても、ひび割れや湿気・シロアリ被害などを見極めるには専門知識が必要です。
築10年以上の戸建ては特に、定期的な床下点検を業者に依頼することをおすすめします。
点検業者詐欺に注意
外壁のチェックポイントでもお伝えしましたが、「無料で点検します」「屋根が傷んでいます」といった業者による訪問販売トラブルは全国で後を絶ちません。
各保険会社や消費者庁も注意喚起を行っており、特に「火災保険を使えば自己負担ゼロで修理できる」という勧誘には強い警戒が必要です。
火災保険はあくまで実際に発生した損害を補償するものであり、計画的なメンテナンスや予防工事の費用に保険金を充てることは基本的にできません。
「保険で全額まかなえる」という言葉は、詐欺業者の常套句と思っておいて間違いありません。
以下のような特徴を持つ業者には特に注意してください。
- 突然訪問してきて「今すぐ修理しないと危険」と急かしてくる
- 「火災保険を使えば無料(自己負担ゼロ)で修理できる」と断言する
- 見積もりを書面で出さない、または不当に高額
- 会社名・住所・電話番号が不明瞭、またはその場で確認できない
- 契約を急がせ、クーリングオフの説明をしない
信頼できる業者かどうか判断に迷ったときは、その場で即決せず、複数社から見積もりを取ることが基本です。
点検やメンテナンスなどに火災保険が使えるかという点においては、こちらの記事で詳しく解説しています。

火災保険の付帯サービスで信頼できる業者を紹介してもらえる
加入中の火災保険によっては、信頼できる修理業者や専門家を紹介してくれる付帯サービスが用意されています。
詐欺業者を避けるためにも、こうしたサービスを積極的に活用しましょう。
お家ドクター火災保険Webでは、戸建てで長期優良住宅の認定を受けている場合、「長期優良住宅の維持保全サポートサービス」として建物の劣化診断を受けられます。
また、実際に損害が発生した際に修理業者を紹介してくれる「指定工務店特約」や、詐欺業者による被害を受けた場合に弁護士費用等を補償してくれる特約も用意されています。
損保ジャパンのTHE すまいの保険には、「住宅相談サービス」という付帯サービスがあります。
業者の直接紹介は行っていませんが、業者選びで注意すべきポイントをアドバイスしてもらえます。
ソニー損保の新ネット火災保険には、「住まいの修理会社紹介サービス」があります。
信頼できる修理会社を紹介してくれるサービスで、点検への対応可否も含めて問い合わせてみる価値があります。
付帯サービスの内容は改定されることがあります。
詳細は各保険会社の公式サイトや契約書類で最新情報をご確認ください。
点検の頻度やタイミング
点検は「やろうと思ったときにやる」では、どうしても後回しになりがちです。
あらかじめ点検のタイミングを決めておくと習慣化しやすくなります。
自分で行う簡易点検は、最低でも年1回を目安にしてください。ただし、建物にダメージを与えやすい気象イベントの前後には、その都度確認することを強くおすすめします。
- 台風シーズン前(6~7月頃):屋根・外壁・シャッター・カーポートの状態を事前確認
- 台風シーズン後(9~10月頃):上記に加え、室内の天井や壁にシミが出ていないか確認
- 大雪シーズン前(11~12月頃):雪止め金具・雨どい・屋根の状態を事前確認
- 大雪シーズン後(2~3月頃):積雪・融雪による屋根や雨どいへのダメージを確認
また、台風や大雨、強風など大きな気象イベントが過ぎた後は、被害が小さくても必ず確認する習慣をつけていただくことをおすすめします。
台風通過後に数か月経ってから損害が見つかるケースは珍しくありません。
発見が遅れるほど保険申請の際に「いつ起きた損害か」が不明確になり、補償の判断に影響することがあります。
気になる箇所は早めに確認し、写真で記録しておくことが大切です。

業者による本格点検は、10年に1回を目安に依頼するのが理想とされています。
特に新築の場合は、築10年が最初の本格点検の節目になることが多いです。
「まだ新しいから大丈夫」と思っていても、10年も経てばコーキングや外壁塗装は確実に劣化しています。
自分では気づきにくい箇所を専門家に見てもらうことで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
点検したら記録を残すことも忘れずに
点検を行ったら、確認した内容と日付をメモし、気になる箇所はスマートフォンで写真を撮っておきましょう。
記録を残すことには二つの意味があります。
一つは、損傷の進行を追いやすくなること。
「去年はこの程度だったが今年は広がっている」と視覚的に比較できると、業者への相談のタイミングも判断しやすくなります。
もう一つは、火災保険の申請に役立つことです。
保険申請の際には「その損害がいつ・どのような原因で生じたか」を示す必要があります。定期的に点検・記録していたという事実は、損害が経年劣化ではなく突発的な事故によるものであることを示す根拠の一つになり得ます。
特別な道具は不要で、スマートフォンの写真と簡単なメモで十分です。

定期点検をしないとどうなる?
定期点検を怠ると、建物の損傷が進行するだけでなく、いざ火災保険を使おうとしたときに補償を受けられないケースが生じます。
火災保険は「突発的・偶発的な事故による損害」を補償するものです。
一方、管理不足による損傷の進行や、放置によって悪化した損害は「経年劣化」として免責扱いになることが多いです。
具体的に想像してみてください。
たとえば、雨どいに落ち葉が詰まっているのに長期間放置していたとします。
その結果、あふれた雨水が外壁を伝い続けて内部に浸入し、雨漏りが発生したとしても、「適切な管理をしていれば防げた損害」として保険金が支払われない可能性があります。
同様に、外壁のひび割れやコーキングの剥がれに気づいていながら放置し、そこから雨水が浸入して構造材が腐食した場合も、補償対象から外れる可能性が高いです。
「知らなかった」では通じないのが保険の世界です。
定期的に建物を確認し、異常があれば早めに対処するというサイクルを作ることが、建物を守るだけでなく、保険を正しく使うための土台になります。
まとめ
自宅の定期点検は、火災保険の補償をきちんと受けるための「前提条件」でもあります。
屋根や外壁、水回りといった各部位を定期的に確認し、台風や大雪などの気象イベントの前後にも状態をチェックする習慣を持つことが大切です。
自分でできる範囲の確認は積極的に行いつつ、高所作業や配管・床下など専門知識が必要な箇所は無理をせず業者に任せましょう。
そして点検のたびに写真と日付で記録を残しておくことで、いざというときの保険申請にも役立てられます。
また、突然訪問してくる点検業者や「保険で無料修理」をうたう業者には十分注意が必要です。
信頼できる業者選びに迷ったときは、加入中の火災保険の付帯サービスを活用することも選択肢の一つとして覚えておいてください。
建物のコンディションを保つことは、日々の安心した暮らしを守ることに直結します。
年に一度、季節の変わり目に「我が家の点検デー」を設けるくらいの感覚で、ぜひ習慣にしてみてください。










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